【注文住宅】古民家改修(リノベーション) 鍜冶町の家

photo by Kouta Yamada

 石川県七尾市内の築100年を超える古民家の改修である。かつての日本人たちが暮らした木の文化の原型「古民家」。古民家の多くが耐震性や老朽化、維持費などの問題から取り壊され、残された貴重な物件も朽ち果てるのを待つばかりとなっている。今回改修したM邸も老朽化が進んでいたが、新たな使用価値の創出によって住まい手の現代生活が機能するように設計を行った。でか山を愛する施主の希望を受け、住宅の一部が人形宿として機能する部屋をつくった。普段はリビングと一体となって使用されるが、道路側の格子戸等を取り外すし部屋を外に開放することで人形宿として一時の時間、空間を演出する。町中が祭り特有のエレメントにより日常とは異なる華やかな世界となると同時に、この一部屋も住宅から解離し外部と連続する空間となる。でか山は3日間で消えてしまうが、一時の感動はこの住宅に永遠に記憶されるのである。

【注文住宅】古民家改修(リノベーション) 鍜冶町の家
【注文住宅】古民家改修(リノベーション) 鍜冶町の家 玄関
【注文住宅】古民家改修(リノベーション) 鍜冶町の家 玄関
【注文住宅】古民家改修(リノベーション) 鍜冶町の家 外観

photo by Kouta Yamada