photo by Kouta Yamada

石川県七尾市にある和倉温泉旅館多田屋のダイニング改修工事である。ここは1885年創業、七尾湾に隣接し傾斜地に位置し、自然豊かな能登湾の風景を一望することができる宿である。今回の改修工事は、かつてクラブカメリアとして使われていたスペースを新たにダイニングとしてつくり変えるというものである。この改修スペースでは海に沈む美しい夕日を望むことができる。しかし、窓をとると強い西日が建物内部に入ってしまうので、西日を遮りつつ、良好な眺望をダイニング内部に最大限に取り込むことが第一の設計テーマとなった。またインテリアデザインは宿のコンセプトに沿うように和と洋のエッセンスが調和した空間とすることが必要であった。大正時代日本では西洋文化の影響を受けた新しい文芸・絵画・音楽・演劇などの芸術が流布し、自由と開放・躍動の思想が都市を中心に花開いた。その特徴的な時代に繁栄した多田屋の建物を継承し、空間化した。https://tadaya.net/

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